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昨日で全ての新入社員研修が終了し、
本日より本配属となる。
緊張もしているが、同時に武者震いがしている。
昔から、あらゆることで褒められることの方が多かった自分。
○○君、頭良いね
足速いね
カッコいいね
上手だね
凄いね
サスガダネ……。
客観的に見て、僕は、学校で求められた要求は、ある程度の完成度を以て応えられてきたと思う。なんでも卒なくこなせる、優等生タイプだった。
でも、本当の自分を見つめ直すと、決してそんなことはない。それは、自分が一番分かっている。
本当の自分は、
いつも他人の顔色を伺っていて、
他人に嫌われることを何よりも恐れていて、
手先が非常に不器用で、
精神的に脆いところがあって。
そんな自分が、果たしてどの程度会社組織という社会で通用するのか。
これは、自分のことながら、前から興味があった。
きっと会社には、意地悪な人がいるぞ?
嫌な人とも、毎日顔を合わせないといけないぞ?
やれるか?自分。本当にやれるのか?
こんな問いを自分に投げつける。
「僕」は正直戸惑う。
人が生きる意味まで遡って考えると、仕事「なんて」、そのほんのごく一部に過ぎない。そういうスタンスだから、仕事に対して斜めに構えていると思われても、否定する事は出来ない。
しかし、同時に「僕」は知っている。
主体的に生きる事こそが、自分の生を最も輝かせる方法であることを。
新入生らしく、会社を破壊するつもりで、挑んできます。